韓国で昨年、高校2年生のうち数学の基礎学力未達成の割合が16.6%になっていたことが、教育省と韓国教育課程評価院が18日発表した「2023年国家水準学業成就度評価」でわかった。国語も5年連続増加し、新型コロナウイルス感染パンデミック以後、基礎学力回復が進んでいない実態が浮かび上がった。
教育省は、放課後プログラムの拡大実施などを通じて、基礎学力低下問題を解決していくとしている。だが、学力不足の回復のためには、家庭背景調査のような総合的な対策が必要だとの指摘もある。
評価は昨年9月、全国の中学3年生と高校2年生の約3%をサンプルに抽出して実施され、評価結果は4水準(優秀学力)、3水準(普通学力)、2水準(基礎学力)、1水準(基礎学力未達成)の4段階に区分する。
数学領域の基礎学力未達成高校2年生の割合は、2019年には10%未満(9.0%)だったが、新型コロナのパンデミックが発生した2020年には13.5%に急増した。以後、2021年14.2%、2022年15.0%で4年連続増加していた。
国語でもその比率は前年8.0%から8.6%に0.6ポイント増加、2018年3.4%以後5年連続増加傾向を記録した。
中学生の学業成就度もやはり新型コロナ以前の2019年度と比較すると、基礎学力水準が以前の水準に簡単に回復できず、過去最悪とされる。
2019年と昨年を比較すると、国語領域で5.0ポイント▽英語2.7ポイント▽数学1.2ポイント基礎学力未達成の中3学生が増加した。
教育省は英語を例に挙げ、新型コロナ以降の対面授業の正常化などを通じて、基礎学力の改善に一定の影響を及ぼしたとしている。
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