2025 年 6月 4日 (水)
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韓国の顧客情報流出…グローバル高級ブランドの遅すぎる対応に批判

(c)MONEYTODAY

韓国国内の消費者を対象にしたグローバル高級ブランドの個人情報流出が相次いでいる。しかし、これに対する企業側の対応は消極的・非公開的で、消費者からは「名ばかりの名品、対応はまるで偽物」との批判が高まっている。

最近、個人情報流出が発覚したフランスの高級ブランド「ディオール」は、4月初旬に内部システムを通じた情報流出の兆候を把握していたが、公式ウェブサイトでの通知は6日後。政府への報告は5月10日午前11時58分だった。流出した情報には、顧客の氏名、電話番号、メールアドレス、住所、購入履歴など、極めて個人的なデータが含まれていた。

「アディダスコリア」でも3月中旬ごろに情報流出が発生したと推定されるが、個人情報保護委員会への報告は5月16日午後4時14分だった。この間、顧客には「流出の可能性がある」という曖昧な説明がなされたのみで、被害規模や流出経路についての公表はなされていない。

「ティファニーコリア」も今月初めに情報流出を把握していたが、政府への通報は5月22日午後3時56分。しかも、公式ウェブサイトやアプリ、店舗などを通じた告知が一切なく、消費者は報道を通じて初めて情報流出の事実を知る羽目になった。流出したのは、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、内部顧客番号などとされる。

このように、流出の発生から把握・通報までに数週間のタイムラグがあり、被害を受けた顧客への説明も極めて限定的なことから、企業に対する不信感が拡大している。

韓国インターネット振興院(KISA)によると、2024年に国内で報告された個人情報流出件数は307件。そのうち56%(171件)がハッキングによるもので、前年比で13%増加した。また、業務上の過失が30%(91件)、システムエラーが7%(23件)、原因不明が5%(17件)、故意による流出が2%(5件)と続いた。

しかし、グローバル高級ブランドは今も「判明した範囲でのみ通知」「公式ルートでの沈黙」という対応姿勢を取り続けている。

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