
韓国で、景気低迷や企業の中途採用偏重の影響で若年層の雇用環境が厳しさを増すなか、特に20~30代男性の雇用指標が急速に悪化している。
統計によると、2026年2月の20代男性の失業率は8.3%となり、前年同月の6.8%から1.5ポイント上昇した。新型コロナの影響が残っていた2021年以来の高水準となる。
同時に、20代男性の就業率は56.6%から55.1%へ、経済活動参加率も60.7%から60.1%へと低下した。失業率の上昇と就業率、参加率の低下が同時に進む「三重悪化」が鮮明となっている。
一方、20代女性では失業率が7.3%から6.9%へ低下し、就業率も男性を上回るなど、男女間の差が広がっている。
30代でも同様の傾向が確認された。男性の就業率は86.6%に低下し、統計開始以降、2月としては最低水準となった。経済活動参加率も下がり、失業率は上昇した。一方で30代女性の就業率は73.7%と過去最高を記録し、対照的な動きとなっている。
背景には、男性の就業比率が高い製造業や建設業の長期低迷がある。建設業の雇用は22カ月連続、製造業は20カ月連続で減少しており、若年男性への影響が大きい。
さらに、人工知能(AI)の普及も雇用環境に影響を及ぼし始めている。研究開発やコンサルティングなどを含む専門・科学技術サービス分野の就業者数は、直近3カ月連続で大幅に減少した。
これらの分野はAIによる代替が進みやすいとされ、雇用構造の変化が始まっている可能性がある。
海外でも同様の懸念が広がっている。米IT企業サービスナウの経営トップは、若年層の失業率が今後数年で30%台半ばまで上昇する可能性に言及し、AIエージェントの普及による雇用圧力を指摘した。
専門家は、AIの高度化により企業内の多くの業務が自動化され、若年層が差別化を図ることが一層難しくなると見ている。
(c)NEWSIS