2025 年 10月 24日 (金)
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韓国の防衛産業大手4社、2四半期連続で営業益1兆ウォン突破…初の売上高10兆ウォン時代へ

7月31日、京畿道抱川市・多楽台訓練場での陸軍第11機動師団・龍砲旅団の砲撃訓練=同師団提供(c)news1

韓国の防衛産業「K-防衛産業」を牽引する大手4社が、2025年7~9月期(第3四半期)においても前四半期に続き営業利益1兆ウォン(約1100億円)を超える見通しとなった。売上高は史上初めて10兆ウォン(約1兆1000億円)を突破する可能性が高い。欧州・中東地域への輸出が継続的に拡大し、業績の改善が続いている。

金融情報会社エフアンドガイドによると、韓国の大手防衛企業であるハンファエアロスペース、現代ロテム、LIGネクスワン、韓国航空宇宙産業(KAI)の4社の2025年7~9月期の営業利益コンセンサス(市場予想値合計)は、計1兆3061億ウォンに達する見込みだ。前年同期(7428億ウォン)と比較して78.3%増加する見通し。

企業別では、ハンファエアロスペースの営業利益が前年同期比84.7%増の8814億ウォン、現代ロテムが89.9%増の2610億ウォンと大幅に成長する見通しだ。LIGネクスワンとKAIもそれぞれ54.3%、9.6%の増加が予想されており、それぞれ801億ウォン、836億ウォンの黒字となる見通しである。

これらの企業はすでに2025年4~6月期(第2四半期)にも計1兆2848億ウォンの営業利益を計上し、四半期としては初めて1兆ウォンを突破していた。今期も同様のペースで、営業利益1兆ウォンの基準を維持する見通しである。

売上高も過去最高を更新する可能性がある。第3四半期の売上高予想合計は10兆1351億ウォンで、前年同期(5兆3722億ウォン)比88.7%増、前四半期(9兆4648億ウォン)比7.1%増と推定される。

韓国の防衛産業はこれまで内需中心だったが、近年は輸出の拡大によって勢いを増している。これまで米国や欧州の先進国が市場を支配していたが、韓国製兵器は価格と性能の競争力が評価され、存在感を高めつつある。

特にポーランドとの大規模契約による兵器の実際の納入が、業績改善の重要な要因となっている。ハンファエアロスペースはK9自走砲や多連装ロケット「天武」、現代ロテムはK2戦車のポーランド向け納品を継続している。

2022年から続くロシアのウクライナ侵攻や中東地域での武力衝突、またトランプ米政権による防衛費分担増要求を受け、各国が防衛力を強化している状況が韓国の防衛産業に追い風となっている。2025年4~6月期時点での4社の受注残高は103兆4766億ウォンにのぼり、将来的な収益源がすでに確保されている点も明るい材料といえる。

(c)news1

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