2024 年 12月 27日 (金)
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韓国の研究チーム、「1気圧」という条件下でのダイヤモンド合成に成功

IBS提供(c)NEWSIS

ダイヤモンドは高温・高圧条件でのみ生産されるという常識を、韓国の研究チームが覆した。

韓国・基礎科学研究院(IBS)のロドニー・ルオフ(Rodney Ruoff)多次元炭素材料センター長が率いる研究チームが、ガリウム、鉄、ニッケル、シリコンから成る液体金属合金を使って、1気圧という状況においてダイヤモンドを合成することに成功した。IBSが25日、明らかにした。1気圧内での生産は過去に例がない。

ダイヤモンドは優れた熱伝導性と固さ、耐化学性を持つ炭素物質。電子機器の熱伝導体、半導体の温度上昇を防止する放熱装置など活用度が高い。だが、大半のダイヤモンドは摂氏1300度~1600度の高温と標準大気圧(1気圧)の5万倍~6万倍に達する高圧条件のみで合成される。

高温・高圧条件を維持するための圧力セルは大きさが制限され、合成可能なダイヤモンドの大きさは約1立方センチが限度だ。

今回、IBSチームは1025度の温度▽1気圧の圧力――という条件でダイヤモンドを合成した。

研究チームは急速に加熱や冷却可能な「RSR-S」という装置を自主製作し、3時間がかかる従来の装置とは異なり、15分ですべての実験準備過程を終えられるようにした。

RSR-S装置は温度と圧力を素早く調節し、液体金属合金を作る。ダイヤモンドを成長させられる最適の温度と圧力、液体金属合金比率条件を求めるために数百個の媒介変数調整に使われる。

研究チームはメタンと水素でガリウム77.75%、ニッケル11.00%、鉄11.00%、シリコン0.25%で構成された液体金属合金を作り、下部表面でダイヤモンド構成物質である炭素が拡散することを確認した。

これにより、液体金属合金の下部で、1025度の温度と1気圧の圧力で炭素拡散が進み、ダイヤモンドが成長することを確認した。

また「光発光分光法」という実験を通じて物質に光を当てて放出される波長光を分析し、ダイヤモンド内の「シリコン空隙カラーセンター」構造を発見した。

これは、液体金属合金の構成要素の一つであるシリコンが、炭素だけから成るダイヤモンド結晶の間に挟まれている構造だ。この時、シリコン空隙カラーセンター構造は量子サイズの磁性を持ち、磁気敏感度が高く量子現象(量子的な特性)を帯びている。

今後、ナノサイズの磁気センサー開発と量子コンピュータ分野への拡散応用が期待される。

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