2024 年 11月 27日 (水)
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韓国の無人売り場「スーパースイフト」に行ってみたら…バーコード?必要なし

スーパースイフト店頭で決済する様子(c)KOREA WAVE

品物さえ手に取れば、自動的に計算する完全無人売り場ができた。アプリのダウンロード、認証手続きも必要ない。購入したいものを手に取ってキオスク(無人注文機)の前に立っていると自動的に決済金額が表示される。

レジなしコンビニエンスストア「アマゾンゴー(Amazon Go)」の韓国版ができたという情報を得て、ソウル市瑞草区にある完全無人売り場「スーパースイフト(Super Swift)」を訪ねた。

まず、入り口に設置されたディスプレーが出迎えた。個人情報の提供に同意するかと質問され、同意ボタンを押すと、すぐに入場できた。

スーパースイフト入場の様子(c)KOREA WAVE

売り場は通常のコンビニに似ていた。ただ、天井が少し違う。30台余りの監視カメラが客の動きを見守っているのだ。客が物を持った瞬間、監視カメラの活動が始まる。品物を“仮想の買い物かご”の中に入れ、決済を始める。

そのため、利用者はログインや特定アプリをインストールするなど事前作業をする必要がない。品物のバーコードをかざす必要もない。監視カメラがすべて計算するため、キオスクの前にただ立てばよい。

ヨーグルト2つ、ポテトチップス、チョコレート、エビチップスなどをかごに入れてみた。精算のためにキオスクの前に立つやいなや、品物の個数と決済金額が表示された。買い物袋を追加し、カードを入れたら、すぐに計算は終わった。

スーパースイフト売り場の様子(c)KOREA WAVE

天井に取り付けられた監視カメラだけで、なぜこうした自動計算が可能なのだろうか。会社側は「カメラとコンピュータビジョンAI技術がその秘けつ」と明らかにした。

4Dのポーズ・エスティメーション(姿勢推定)という技術が、手首や肘など関節の位置を把握し、行動を推定して、デジタルカメラの高効率自動化アルゴリズム技術が、客がどんな商品を手に取ったのかを捕捉する。そのため、キオスクで商品バーコードをかざさなくても品物の値段がすぐ計算される。

ただ、商品を手にしたあと、買おうという気持ちがなくなった時、もとの位置に正確に戻す必要がある。品物の重量増減を確認する重量棚も、決済システムに使われるためだ。

米国ではアマゾンが「アマゾンゴー」の名前で無人化売り場を始めている。アマゾンゴーは、アマゾンアプリにあるQRコードを売り場の入り口で撮った後に入場し、商品を手に取れば自動的に決済されるシステムだ。

スーパースウィフトはログインや特定アプリをインストールする作業をなくした。

スーパースイフト売り場の様子(c)KOREA WAVE

バーコードを認識する機器がないという点以外、一般の売り場との違いは感じられなかった。陳列されている商品の種類が一般のコンビニより少なかったが、最近、SNSで人気を集める食品、生活必需品を販売している点が目立った。

決済が完了した商品は、たとえキオスクの前に持ってきても、再度の決済はない。「すでに決済された商品」と認識されているためだ。ただ、その商品は払い戻しがすぐにはできず、顧客センターを通す必要がある。

数人が購入した商品を、分けて決済する機能もある。2人以上がキオスクの前に設けられた空間に立つと、合わせて計算することができる。友人や家族が一緒に買い物をする際に有効だ。

スーパースウィフトは韓国のスタートアップ「FAINDERS.AI」が運営している。同社は2020年に設立されたAIオフライン売り場自動化ソリューション企業だ。

「売り場の顧客には便利さを、流通企業や店には収益性向上を、それぞれ提供する」というミッションのもと、オフライン売り場の運営から在庫品管理、決済まで100%自動化・無人化を実現した。キオスク、スマート自動販売機という「セルフチェックアウト」中心の部分自動化に依存してきたリテール産業に、新たな風を吹き込むという抱負を持つ。

同社創業者のハム・ミョンウォン代表とホン・ソクボム最高技術責任者は20年以上、機械学習やビッグテーターなどAI関連技術分野で20件余りの特許を積み上げてきた専門家だ。その技術力を基礎に、会社設立3年でアマゾンゴーのようなグローバル水準の自動化(無人化)技術の作り上げることに成功したという評価を得ている。

(c)KOREA WAVE

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