2025 年 9月 5日 (金)
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韓国の潜在成長率、2030年代1%水準に低下予測…未来の成長動力確保が急務

現代経済研究院(c)news1

韓国の潜在成長率が2030年代には1%前後まで落ち込むとの見通しが示された。低下傾向を克服できなければ、韓国の「経済強国入り」は難しくなるとの指摘である。

現代経済研究院は8月31日付で発表した報告書「潜在成長率3%達成の障害と克服策」で、韓国経済の潜在成長力が急速に低下していると分析した。同研究院によると、韓国の潜在成長率は2000年代前半には4.7%に達していたが、新型コロナ危機後には2.1%まで下落した。主因は労働力の急減にあるとされる。

将来予測では、2026~2030年に1.6%、2031~2035年には1.0%にまで下がる可能性が高いと見込まれている。

外部的要因としては▽世界経済の構造的低成長局面入り▽グローバル・サプライチェーンから各国独自の供給網への転換▽「トランプ・ラウンド」の本格化▽米中対立の長期化による不確実性▽新興工業国の急追――などが障害となる。

内部要因としては、資本蓄積の停滞、労働力不足、政府による成長潜在力拡充政策の限界、未来の核心産業育成の遅れ、非効率的な市場環境などが挙げられた。

研究院は、韓国経済が再び「漢江の奇跡」を実現するためには、世界的な低成長局面に対応しつつ生産性を高め、競争力を強化することが不可欠だと提言。特定地域への依存を減らす供給網多角化戦略、政府と民間が緊密に協力できるシステムの構築が必要だとした。

さらに、資本蓄積力の枯渇危機に対応するため、企業に優しい投資環境づくりや外国人直接投資の拡大を急ぐべきだと指摘している。併せて合理的かつ積極的な規制緩和や労働市場の柔軟性確保を通じて、市場の活力を引き出すことが求められると結論づけた。

(c)news1

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