
中東情勢の緊迫化と原油価格の高騰、景気減速への懸念が重なり、韓国の消費者心理が大きく冷え込んでいる。韓国銀行が発表した2026年3月の消費者動向調査によると、消費者心理指数(CCSI)は107.0となり、前月より5.1ポイント低下した。これは戒厳令事態があった2024年12月以降で最大の下げ幅となる。
消費者心理指数は依然として長期平均(100)を上回っているものの、景気判断や将来見通しに対する不安が顕著に強まった。現在の景気判断指数は86と9ポイント低下し、今後の景気見通しも13ポイント下落して89となった。中東での戦争による経済減速や物価上昇への懸念が影響したとみられる。
雇用見通しも悪化し、就業機会に対する期待指数は4ポイント下落した。一方で、金利水準に対する見通しは上昇し、家計を取り巻く環境の厳しさが浮き彫りとなっている。生活水準や収入見通しなど、家計の体感指標も総じて悪化した。
住宅市場に対する見方にも変化が見られる。1年後の住宅価格見通し指数は96と前月より12ポイント急落し、基準値の100を下回った。これは13カ月ぶりで、住宅価格の下落を見込む見方が上昇予想を上回ったことを意味する。政府の不動産対策の影響に加え、市場の先行きに対する不透明感が強まっているとみられる。
一方、物価に対する懸念は強まっている。物価水準の見通し指数は149と上昇し、1年先の期待インフレ率も2.7%に上昇した。特に石油製品に対する不安が大きく、回答者の約8割が物価上昇の要因として挙げた。
専門家は、今後の消費心理の回復は中東情勢の推移と政府の追加経済対策に左右されるとみている。
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