2025 年 7月 26日 (土)
ホーム社会韓国の消費心理、OECD加盟国で最速回復…内需回復も輸出に懸念

韓国の消費心理、OECD加盟国で最速回復…内需回復も輸出に懸念

ソウル市内の大型マート(c)news1

韓国の消費心理が2025年に入り、経済協力開発機構(OECD)加盟33カ国の中で最も急速に回復している。

韓国銀行によると、4~6月期には民間消費が増加に転じ、景気回復の兆しが鮮明となっている。OECDの「消費者バロメーター」によれば、6月の韓国は0.81で、米国(0.68)や日本(0.32)を上回り、対象国中1位を記録。5月にはルクセンブルクに次ぐ2位だったが、今回はルクセンブルクがマイナスに転じたことで韓国が首位に浮上した。

背景には、大統領選と新政権発足による政治的不確実性の解消や、新政権の経済政策への期待がある。韓国銀行のイ・チャンヨン(李昌鏞)総裁は「第2四半期は政治的な不透明感が払拭され、民間消費が増加に転じた」と述べ、回復傾向が想定より強いと評価した。

今後も21日から始まった民生安定支援金の支給など、第2次補正予算の執行により消費心理の改善が期待されている。証券会社の研究員は「支援金は家計負担を軽減し、実体経済の好循環に寄与する」と見ている。韓銀も、第3四半期には補正予算の効果と政策金利の引き下げにより内需回復が続くと予測する。

ただ、景気を巡る楽観は早計との見方もある。トランプ米政権の高関税政策により韓国の輸出が打撃を受ける可能性がある。韓銀は第2四半期には半導体輸出の増加が成長に寄与したが、今後は関税の影響で輸出の減速が懸念されるとしている。

(c)news1

RELATED ARTICLES

Most Popular