韓国の防疫当局は、国内における新型コロナウイルスの再流行が今月末まで続くとの見通しを示した。
韓国疾病管理庁によると、新型コロナの感染拡大は6月末から本格化し、今月第2週の標本監視入院患者数は1366人と、今年に入って最も高い数値を記録した。過去4週間にわたる全国220カ所の標本監視による新型コロナの入院患者数は▽7月第3週が226人▽同第4週が474人▽8月第1週が880人▽同第2週が1366人――と増加傾向にある。
同庁は、過去2年間の夏季流行の状況をみると、今月末まで新型コロナの流行が続き、その後、減少傾向に入ると予想している。一般的に呼吸器ウイルスは冬季に流行するが、新型コロナは2022年と2023年の7月から8月にかけて流行した。特に昨年8月第2週には349人の患者が発生した。
今年に入って感染者が急増した理由について同庁は▽低いワクチン接種率▽新たな変異株「KP.3」の流行▽夏季の室内換気不足▽人口移動――などを挙げた。
また、2020年1月から昨年8月までの新型コロナの累計致死率は0.1%であった。特に昨年の致死率は0.05%であり、オミクロン変異株の致死率は季節性インフルエンザと同程度であることが確認された。60歳以下の致死率は0.02%以下であり、この年齢層におけるリスクは大きくないことが分かった。
今月第2週の「KP.3」変異株は、韓国において56.3%のシェアを占めている。この変異株は免疫回避能力が増加しているが、感染時の重症度の増加に関する報告はない。
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