2025 年 10月 9日 (木)
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韓国の小中高校で「教壇の非正規職化」進行…「期間制」教員6万人超、担任の16%が非正規に

2023年2月15日、「定員外期間制教員制度化」に反対する記者会見(c)NEWSIS

韓国の小・中・高校で期間制教員(契約教員)の数が増加の一途をたどり、2024年にはついに6万人を超えた。担任教員のうち約6人に1人が期間制教員となっており、教育現場の「非正規職化」が深刻化している。

国会教育委員会所属のチン・ソンミ議員(共に民主党)は「教壇の非正規職化が進行している。教育省として抜本的な対策を講じるべきだ」と指摘した。

チン議員が教育省から提出を受けた資料によると、2024年現在、全国1万1963校に在籍する期間制教員は計6万1001人に達した。これは過去5年間で連続して増加しており、2019年4万1208人、2020年4万3334人、2021年4万6689人、2022年5万3190人、2023年5万5823人と推移し、2024年に初めて6万人を突破した。

期間制教員とは、正規教員が休職・派遣などで不在の際、その空席を補充するためや、特定教科を担当する目的で一定期間のみ任用される教員を指す。正規教員と異なり任期が契約で定められており、しばしば契約更新の不安や「分割契約」による差別的待遇など、雇用の不安定さにさらされている。

特に担任を務める期間制教員の割合も増えており、2024年には全国22万3638人の担任教員のうち16.3%にあたる3万6480人が期間制教員であった。教育の一線で児童・生徒と日常的に接する担任の多くが不安定な雇用状態にあることは、教育の持続性や学習環境の質にも影響を及ぼす可能性がある。

専門家や教育関係者の間では、制度的な安定雇用枠の拡充や、期間制教員の待遇改善、採用体系の透明化が急務だとの声が高まっている。

(c)NEWSIS

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