国際統計に集計されていないチョンセ(伝貰)保証金を含めれば、韓国の国内総生産(GDP)比の家計負債比率がOECD加盟国の中で最も高いことが6日、韓国経済研究院(韓経研)の調査でわかった。可処分所得比の家計負債比率もOECDで最高水準だという。
チョンセとは、賃貸契約時にまとまった保証金を払うことで月々の家賃を支払う必要がないという韓国独特のシステムだ。
調査によると、2021年の韓国の家計負債比率は105.8%で、比較可能なOECD31カ国のうち4位だった。
しかし、チョンセ保証金を家計負債に含めると、韓国GDPの比家計負債比率は156.8%にはね上がり、スイス(131.6%)を抜いて31カ国中1位に上がる。
主要先進国(G5)は▽英国(86.9%)▽米国(76.9%)▽日本(67.8%)▽フランス(66.8%)▽ドイツ(56.8%)――となっている。
また、可処分所得(所得から税金、社会保障負担金などを除く)に対する家計負債の割合を見ると、韓国は2021年現在206.5%で、統計のあるOECD34カ国のうち6位だった。
ところが、こちらもチョンセ保証金を家計負債に含めると、韓国の家計負債比率は303.7%で34カ国中1位となる。主要先進国(G5)はいずれも100~150%の水準だ。
韓経研のチュ・グァンホ経済政策室長は「規制改革、税制改善など企業活力向上で良質の働き口を創出し、家計所得の増進と金融防御力拡充を図る必要がある」と話している。
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