新学期を迎えた韓国の学生街で、家賃の安い寮に入ろうとする大学生が増えている。急激な物価上昇に新型コロナウイルス禍が重なり、ワンルームの保証金と家賃が上がったためだ。
MONEYTODAYが7日確認したところでは、大半の大学で寮の競争率が上昇した。今年1学期の中央大学寮の競争率は2.2倍で、1.4倍だった昨年より大幅に上がった。漢陽(ハンヤン)大学寮の競争率も昨年の1.85倍から1.94倍に上昇した。
コロナ感染の緩和で対面授業が再開され、学生街近くのワンルーム需要が増えたうえに物価上昇まで加わり、家賃が大きく上がったのが原因とみられる。学校ごとに差はあるが、平均的な寮の費用は1学期に100万ウォン(1ウォン=約0.1円)前後だ。
ソウルのある学生街の不動産関係者は「ワンルームやオフィステルは保証金2000万~3000万ウォンに家賃50万ウォン程度が学生たちにとって適正な価格だ」と話した。
ただ、費用が安くてもカビや漏水、老朽化などで避けられている寮もある。ソウルのある大学の寮では収容可能人数は1600人余りに対して志願者が270人余りしかいなかった。あちこちにカビが生えるなど管理がおろそかだからだという。
チャ・サンゴン住居文化改善研究所長は「寮だけでなく長期的な観点で学生たちが安全で安定的に生活できる居住地を提供する政策が必要だ」と話した。
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