
韓国国内で新型コロナウイルス感染症の感染者数が再び増加傾向を見せている。特に病院の外来や救急外来、さらには入院患者まで増えていると報告されるなか、疾病管理庁は夏季の流行の可能性に警戒を強めている。
疾病管理庁が発表した「コロナ週次発生状況」(2025年7月13日~19日)によれば、国内の病院級医療機関221カ所で観測された入院患者数は123人で、過去8週間で最多となった。また、病原体監視でのウイルス検出率は16.5%と最も高く、下水サンプルにおけるウイルス濃度も上昇傾向にある。これは地域内での流行の兆しとされ、夏季の再流行が懸念される要因となっている。
翰林大学江南聖心病院の感染内科専門医、イ・ジェガプ教授は25日、自身のSNSで「外来や救急での来院患者数、入院患者数が徐々に増えている。昨年も同時期から患者が増加し、8月初旬に本格的な流行に至った。今年も同様の傾向が見られる」と述べた。
疾病管理庁は「まだ昨年の水準には達していないが、今後患者数が増加する可能性は高く、注視が必要」とし、すでに昨年の流行を想定した対応策を稼働中であると説明している。
韓国政府はこの夏の流行に備え、医療体制の点検や治療薬・自己検査キットの供給管理を進めている。入院患者が増えても医療に支障が出ないよう段階的に病床を確保し、協力病院の再稼働も検討して救急室の混雑を緩和する方針だ。
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