韓国で新型コロナウイルス感染拡大の収束以降、急増した国際線で機体のトラブルが相次いでいる。エンジンの欠陥が目立つため乗務員や乗客の不安が高まり、航空当局も状況を注視している。
済州(チェジュ)航空は10月、バンコク発釜山(プサン)行きのエンジン1基の排気ガス温度が上がりすぎたため、バンコクに引き返した。11月には金浦(キンポ)発済州行きの1基が離陸から50分ほどで停止し、金浦空港に戻った。
こうした情報は済州航空の社員が会社員コミュニティのブラインドに掲載した。職員は「社員の安全を守ってほしい」と主張している。
大韓航空で昨年、プラット・アンド・ホイットニー(P&W)社のエンジンを使う中・大型機A330がイスタンブールから仁川(インチョン)に向かう途中、アゼルバイジャンに緊急着陸するトラブルが発生。国土交通省がA330の計39台のエンジンを全数点検し、21台で部品に微細な亀裂が見つかった。
国土交通省は済州航空で相次いだエンジンのトラブルについて「集中的に観察している」としながらも、大韓航空の事例とは異なるという立場だ。
国土交通省の関係者は「今回の件は運航中にエンジンの異常信号が出て引き返し、部品を交換した。メーカーの問題ではなく、それぞれ単独の事案と見るべきだ」と述べた。
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