
黄海の最前線に位置する格列飛(キョンニョルビ)列島の三つの島のうち、東格列飛島が外国人土地取引許可区域に指定されていないことが分かった。相続などを通じて外国人が土地を所有できる状態となっており、軍事・安全保障上の管理が不十分だとの指摘が出ている。
韓国国土交通省は2014年、西格列飛島を外国人土地取引許可区域に指定したが、東格列飛島は対象に含めなかった。さらに2025年2月、白翎島や可居島など国境付近の島17カ所を新たに指定した際にも東格列飛島は除外され、約10年間にわたり指定されていない状態が続いている。
国土交通省は「国防や安全保障を目的とした指定は、関係省庁の要請があって初めて可能だ」と説明している。格列飛列島を所管する海洋水産省は、領海基点付近の島の追加指定を協議しているとしつつ、東格列飛島の指定時期は未定としている。
しかし専門家は制度上の欠陥を指摘する。誠信女子大学文化産業芸術大学院のキム・ジョンソプ教授は「三つの島は同じ群島で漁場も共有している。西格列飛島だけを指定しても、隣接する東格列飛島の取得を防ぐことはできない」と述べ、群島全体を一括指定すべきだったと指摘した。
東格列飛島は中国漁船の違法操業が集中する海域に近く、忠清南道泰安郡が国有化を政府に要請したほど戦略的重要性が高い地域とされる。2014年には中国人による西格列飛島の購入の試みが知られ、外国資本による土地取得への懸念が続いてきた。
さらに、東格列飛島の共同所有者3人のうち1人が米国籍で、この持ち分が相続によって取得されたことが確認された。現行制度では売買契約による取得のみ事前許可の対象となり、相続や贈与は事後申告にとどまるためだ。
国立外交院のパン・ギルジュ教授は「この海域が韓米合同訓練や北朝鮮の挑発に備えた機動艦隊の展開拠点として活用される作戦上の重要地域だ。外部勢力が情報収集をすれば、海上戦力の情報が露出する恐れがある」と警告した。
日本や米国では安全保障上の懸念がある場合、外国投資に対して事後審査や売却命令を出せる制度が整備されている。だが、韓国では所有者の国籍変更などに対する再審査制度がなく、専門家からは国有化や外国人所有制限など制度整備を求める声が上がっている。
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