
韓国の名門私立大学である延世大学で、人工知能(AI)関連の授業において多数の学生が不正行為に関与した疑いが浮上し、波紋が広がっている。講義の受講者数は約600人だが、学生コミュニティ上では190人が不正を認めたとの書き込みがあり、全体の3分の1近くに不正行為が及んだ可能性がある。
問題が発生したのは、延世大学新村キャンパスで開講されている「自然言語処理(NLP)とChatGPT」に関する授業。
10月中旬に中間試験がオンライン形式で実施され、学生は自宅などで受験した。監視体制が不十分なカメラの死角を利用したり、外部ツールを用いたりするなどして、カンニングが横行した可能性が高いという。
10月30日には、延世大学の在学生だけが参加できる大学生向けオンラインコミュニティ「エブリタイム」に「サーバーが押収されることはないから、良心に従って投票してみよう」という趣旨の投稿がされた。
この投稿には「不正をした」と答えた者が190人、「自力で解いた」と答えた者が166人おり、実際に190人がカンニングを認めたとの結果が示された。
この結果を受け、授業の受講者約600人のうち、190人前後が不正をはたらいた可能性があるとの見方が強まり、集団的なカンニング事件として大学内外で大きな議論を呼んだ。
担当教授は11月初旬に「多数の学生による不正行為を確認した」として、該当する学生には中間試験の点数をすべて「0点」として処理する方針を明らかにした。
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