
韓国が導入を進める原子力推進潜水艦の計画を円滑に推進するには、米議会を中心とした政界に対する超党派の支持の確保が極めて重要であるとする専門家の指摘が出た。
韓国国防研究院(KIDA)のホン・ウテク研究委員は11月25日発表した報告書「原子力潜水艦(SSN)建造における韓米協力の争点と推進方向」の中で、原潜導入には法的・技術的な障壁だけでなく、米政界の同意形成が不可欠であると強調した。
報告書によれば、韓米間で原潜に関する協定文書が締結された場合、米大統領が米議会に原子力協定文書と核拡散評価声明書(NPAS)を提出し、上下院外交委員会の審査を受ける必要がある。この過程で、韓国の不拡散政策に疑念が抱かれれば、輸出許可が遅れる懸念があるという。
ホン・ウテク氏は「核燃料の種類によって、米政界における政治的感度は大きく異なる。推進用核燃料が核兵器と無関係であることを明確にするためには、国際原子力機関(IAEA)との検証体制、再移転禁止、使用用途の制限などの条項が文書に明記される必要がある」と述べた。
また、議会の超党派支持を得るためには、関係常任委員会との事前協議に加え、議員の選挙区における雇用創出など具体的な利益を提示する必要があるとも指摘した。つまり、軍事的な観点だけでなく、外交・エネルギー・予算関連の委員会にも、原潜事業が対北朝鮮抑止に寄与するだけでなく、米国内の雇用市場にもプラスとなることを示す二種類の資料を準備し、説明する必要があるという。
ホン・ウテク氏は「米国内で雇用創出のビジョンを描けなければ、超党派の支持は得られない。議員が地元に約束した雇用が失われれば、次回選挙にマイナスとなる」と強調した。
さらに、米国内の政情不安や優先順位の変動により、韓国の原潜事業が後回しにされたり、停滞する可能性も排除できない。そのため、「プランB」も同時に用意すべきとの提言もなされた。たとえば、部品や技術移転の長期停止や、行政内部の指針変更によって「無期限の保留状態」に陥るリスクもある。
こうした事態を防ぐには、合意文書の作成段階で「許可保留やスケジュール遅延が一定期間を超えた場合には、代替調達や費用分担の再調整が自動的に発動される」旨の条項を盛り込む必要があると提案した。
また、米共和・民主両党内に韓国を積極的に支持する「スポンサー議員団」を確保し、議会から行政府への報告要求など、手続きを加速させる政治的圧力をかける仕組み作りも必要であると付け加えた。
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