2025 年 9月 8日 (月)
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韓国の低所得層、4年ぶりに赤字拡大…生活費・物価高が直撃

ソウル市内の大型マート(c)news1

韓国で物価高と高金利が続く中、2025年4〜6月期(第2四半期)に低所得層の赤字額が4年ぶりに拡大した。家計全体では黒字が増加した一方で、最下層の負担は明確に深まっている。

統計庁の国家統計ポータル(KOSIS)が9月2日に発表したデータによると、所得下位20%にあたる「1分位層」の赤字額は、前年同期の23万613ウォンから24万5635ウォンへと6.5%拡大。2021年以降、赤字額が縮小を続けてきた流れがとまった。

一方、全体世帯の平均黒字額は102万1700ウォンで、前年より1.2%増加し、格差の拡大が浮き彫りとなっている。

低所得層の所得自体はわずかに増加したものの、それ以上に生活支出の増加が上回り、実質的な家計赤字が膨らんだ。1分位層の月平均所得は102万6497ウォン(前年比1.0%増)。なかでも労働所得は9.2%減少したが、年金・補助金などの「移転所得」が3.6%増となり、全体の所得を支えた。

しかし、実際に使える「処分可能所得」は87万5071ウォン(前年比0.8%増)にとどまり、それに対して消費支出は112万707ウォンと2.0%増加し、支出の伸びが上回った。

赤字を生んだ主な要因は、食費と住居関連費用の上昇だった。統計によれば、▽食料・非酒類飲料:1.7%増▽住居・水道・光熱:3.8%増▽外食:1.2%増▽利子費用:7.5%増――が増加した。

特に利子負担の増加が、低所得層の可処分所得をさらに圧迫している。食料品の価格は消費者物価の上昇率(第2四半期は2.1%)を大きく上回っており▽米:8.1%▽大根:27.8%▽ニンニク:18.5%▽豚肉:6.5%▽卵:4.1%▽サバ:12.7%▽韓国のり:17.6%▽加工食品全般:4.3%――などのような値上がりが見られた。

(c)news1

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