韓国の中小企業が今年も「MZ世代」(1980年代~2000年代初旬の生まれ)消費者の獲得に力を入れている。個性が強く、自分のための投資に惜しまないMZ世代は、企業の中核消費層として位置づけられている。
新年に企業が分析したトレンドキーワードの随所に、MZ世代を魅了するための戦略が溶け込んでいる。個性の強いMZ世代を狙って個別の好みに合わせた製品を提供したり、既存の製品を細分化したりする方式だ。
最近、MZ世代を中心に流行した「レトロ風」を持ち出したかと思えば、SNSを活用したマーケティングも積極的に活用している。
たとえば布団は、今年の寝具消費トレンドの一つに挙げられている。これまでのように画一化された製品ではなく、デザインから素材まで個人の好みに合わせた寝具を求める傾向が高まると展望されている。
電動自転車市場でも「個人に合わせた製品細分化」がトレンドキーワードに選ばれた。三千里(サムチョンリ)自転車は電動自転車の需要が増えるにつれ、消費者一人一人の走行スタイルや目的に合わせた多様な製品が発売されると予想している。
家電業界では「スモールデータ」が重要トレンドキーワードとして浮上した。「シンイル(Shinil)電子」はこの「スモールデータ」に注目、個人の好みと生活様式など日常的な行動から出てくるデータを活用し、心理的満足感を高められる家電が強力な武器になると見通している。
MZ世代の流行に合わせて「レトロブーム」も取り込んでいる。ファッション・テック企業「エイブリー」はファッション業界の「トレンドキーワード」として「Y2Kトレンドの進化」「日常の中でニュートロ(新しさとレトロを合わせた新造語)ブームの拡大」を挙げた。
2000年代初めのファッションを指す「Y2K(Year to 2000)」が最近、若い世代を中心に再び人気を集めた。女性グループ「New Jeans(ニュージーンズ)」がY2Kファッションで人気を得たように、今年もこうしたファッションが多様化するという展望だ。
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