韓国の不動産市場に先行指標とされる競売市場で、物件数が急増している。高金利の長期化による利息負担の増加、さらに住宅ローン規制強化に伴う融資上限縮小が住宅購入意欲を冷え込ませ、物件が競売市場に流入している。特に10月には、全国のマンション競売物件が3年11カ月ぶりに最高水準となった。
不動産競売データを提供する「ジジオークション」の「10月競売動向報告書」によると、全国のマンション競売件数は3493件で、前月比19.1%増加し、2020年11月以来最多となった。特に首都圏の競売物件が急増し、ソウルでは380件が競売にかけられ、2015年4月以来の多さを記録。京畿道も809件と、2014年12月以来の最高水準に達している。
全国の競売成約率は40.0%と前月比で3.3ポイント上昇したが、ソウルの成約率は41.3%で4.3ポイント低下。しかし、成約価格率(評価額に対する成約価格の割合)は97.0%と、2022年6月以来の高い数値を記録した。
市場では競売物件の増加が当面続くと予測されている。特に、景気が良かった時期に不動産をローンで購入した投資家たちが利息負担に耐えられず、物件を競売に出すケースが増えている。昨年、集合住宅の任意競売の開始申請件数は3万9059件と、2022年の2万4101件に比べて62%急増。今年も7月までに3万3710件に上っており、前年同期比52.8%の増加だ。
(c)NEWSIS