韓国で国家レベルの課題として浮上した「人口絶壁」の副作用が、教育現場の随所で明らかになっている。小学校1年生から高校3年生まで学齢人口が急激に減少し、約20年前に予告されていた少子化危機が目の前に広がっているのだ。
今年の大学修学能力試験(修能=日本のセンター試験に当たる)の受験者数はかつてない落ち込みをみせると予想されている。小学校入学生数も来年は初めて40万人台を割り込むという悲観的な見方が出ている。
新入生数の減少が最も早く体感されるのは大学だ。最近実施された2023学年度の定時募集で14大学26学科に志願者「ゼロ」となるなど、大学の新入生募集が難航している。
ただ、これは前哨戦に過ぎないというのが入試業界の見方だ。今年の受験生数を考慮すれば、一部の大学では2024年度の新入生の姿を見つけるのが難しくなるという。
予備校「鍾路(チョンノ)学院」が韓国教育開発院(KEDI)発表の学生数推計に基づいて推定した結果を見ると、今年の修能受験生の人数は41万5502人から41万9357人と予測される。昨年(44万7669人)より3万人ほど減った規模だ。
予測通りなら修能が初めて導入された1994年以降の最低値を記録することになる。
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