2024 年 11月 23日 (土)
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韓国のネット掲示板「無料で心理相談をしてあげます」はカルト宗教の布教活動だった

(写真=gettyimagesBank)(c)MONEYTODAY

韓国の中古品販売サイト「タングンマーケット」の掲示板を悪用したカルト宗教の布教活動が最近、活発化している。「心理相談」を装っており、遭遇した市民から注意を喚起する声が上がっている。

韓国の会社員(29)によると、昨年12月、韓国最大の中古品販売サイト「タングンマーケット」で町内生活会掲示板に「心理相談を無料で10回させていただきます」という書き込みがあった。「タングンマーケットなので大丈夫だろうと思って申し込んだ」という。

会社員は今年1~2月、週1回、計7回にわたって「心理相談を専攻した大学院生」「カウンセラー」をかたる人物とソウル市龍山区(ヨンサング)で会った。

名前や年齢、職業、住所などを伝えることもあれば、性格を診断するマイヤーズ・ブリッグス性格診断テスト(MBTI)を受けることもあった。幼いころの辛かった記憶を振り返って、話したりもした。会話は、長い時には3時間に及ぶこともあった。「異常だとは思わなかった」(会社員)という印象だ。

ところが、6回目に会ったころ、違和感を抱いた。相手が「SQ」という聞き慣れない単語に口にして「幼いころの辛い記憶を解消するためにはSQ授業が必要だ」「SQは霊性実存知能で、人間の感情と知能の土台になるものだ」と言い始めたからだ。

会社員は、ソウル市麻浦区(マポグ)の孔徳(コンドク)駅近くにあるスタディルームに出向いた。20代前半と見られる青年6~7人も一緒にいて、SQ授業を受けた。「第4次産業革命時代に人間としてあるべき態度は何か」をテーマに40分間講演が続いた。最後に次の言葉を投げかけられた。

人工知能(AI)時代において人間に必要なのは、人文学、古典であり、その基本には聖書がある。そのうえで▽無料相談(10回)が終われば、週2回、オンライン聖書教育を聴講する▽実際に会って討論もする――とも告げられた。

唐突に「聖書」という言葉を告げられ、不信に思った会社員が「カウンセラー」に詰め寄ると、最後にはあるカルト宗教の名前を明かしたという。

タングンマーケットの掲示板には近年、アルバイト募集からタロット、ボードゲーム、趣味の会、エッセイ参加募集まで、宗教団体による多様なタイプの掲示物がアップされている。タングンマーケット側は「宗教団体布教活動に注意してほしい」とする警告文も随所に掲示している。

(c)MONEYTODAY

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