2025 年 8月 2日 (土)
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韓国のオンラインモールのレビュー66%「独自アルゴリズム順」信頼性低下の懸念

オンラインモールでの独自アルゴリズムによるレビュー並び順の一例=ソウル市提供(c)news1

韓国国内のオンラインモールのうち66%がレビューの基本並び順に「独自アルゴリズム」を採用しており、そのうち半数以上がその基準を公開していないことが明らかになった。レビューの信頼性が損なわれる恐れがあるとして、消費者保護の観点から制度改善の必要性が指摘されている。

ソウル市電子商取引センターが7月25日に発表したレビュー政策に関する実態調査によると、国内の主要オンラインモール50社のうち33社(66%)が「人気順」「ランキング順」「ベスト順」など独自のアルゴリズムによる並び順を基本設定としていた。このうち18社(54%)は、具体的なアルゴリズムの基準を公開していなかった。

レビューの並び替え基準には、文字数、投稿日、評価点(星の数)、写真の有無などが使用されていたが、実際には高評価でポジティブな内容が優先的に表示される構造になっていた。

一方で、レビューの並び替え方法を消費者が自由に選べる機能は限定的だった。たとえば「写真・動画付きレビュー表示」(98%)や「新しい順・古い順での並び替え」(96%)などの基本機能はほとんどのモールに備わっていたものの、「コメント数が多い順」の並び替えは1社のみ、体験レビューやインセンティブ付きのレビューを識別・除外できる機能を備えていたモールもわずか4社にとどまった。

これに対して、アメリカのコストコや日本の楽天など、海外の主要モールではポジティブなレビューとネガティブなレビューを同時に上部に表示したり、報酬付きレビューを明示的に区別するなど、消費者に配慮した表示方針が採用されている。

ソウル市は「消費者がレビュー情報を公正かつ容易に比較・判断できるようにするためには、アルゴリズムの構成要素や重み付けを公開することが必要だ」として、今後は今回の調査結果をもとに、関連機関に対してアルゴリズム基準の説明義務を課す制度改善を提案していく。

(c)news1

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