2025 年 7月 1日 (火)
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韓国のがん死亡率1位は「肺がん」…早期発見のカギは「定期検診」「肺結節の確認」

AIによる肺の健康分析が体験できる「肺健康チェックバス」キャンペーンの一環として開催した市民向けイベント=韓国アストラゼネカ(c)NEWSIS

肺がんは2023年時点で韓国におけるがん死亡率第1位。早期発見が生存率を大きく左右する。製薬会社「韓国アストラゼネカ」によると、肺がんの診断と管理には「定期的な検診」と「肺結節の早期確認」が極めて重要だという。

国家がん情報センターの統計によれば、がんが他の臓器に転移していない段階で発見された場合の相対生存率は79.8%だが、遠隔転移が確認されたケースでは12.9%にまで急落する。現実には肺がん患者の40%以上が転移状態で診断されており、発見の遅れが致命的となるケースが多い。

そのため、肺に発生する塊である「肺結節」の確認が早期発見のカギを握る。肺結節は低線量の胸部CT検査でより正確に把握でき、これは死亡率の低下にもつながる。また、人工知能(AI)を活用した胸部X線検査も、従来の方法より肺結節の検出精度が高いことが確認されている。

国内のある医療機関で実施された比較研究では、AIを搭載したX線装置を使用したグループの肺結節検出率が、AIを使用しないグループの2倍以上に達したという。

肺の異常陰影は、他の肺疾患や心血管疾患とも関係があるため、異常を早期に把握し管理することが重要だ。

こうした背景を踏まえ、韓国アストラゼネカは6月27日に「肺健康チェックバス」キャンペーンを開始した。このキャンペーンでは、AIを搭載したX線機器を備えたバスを全国で運行し、市民が自身の肺の健康状態を簡単に確認できる機会を提供している。

韓国アストラゼネカは、公益法人・大韓結核協会、AI医療ソリューション企業のマイハブと業務提携を結び、検診環境の普及に努めている。バスに設置された装置で撮影した胸部X線はAIが分析し、参加者はその場で分析結果のレポートを受け取ることができる。

韓国アストラゼネカのチョン・セファン代表は「肺がんは早期に発見すれば生存率が飛躍的に向上する。低線量CTやAI搭載X線による定期検診の重要性が社会全体に広まることを願う」と語った。

(c)NEWSIS

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