急成長を続けてきた電気自動車(EV)市場の成長傾向が韓国で停滞している模様だ。一部ではEVの販売不振が続く場合、充電スタンドの拡充にも悪影響を及ぼしかねないという懸念が生じている。
韓国自動車モビリティ産業協会などによると、今年に入って国内EV販売台数が鈍化している。今年上半期の販売台数は前年同期比13.7%増加したが、昨年の増加率(75.6%)に比べると急ブレーキがかかっている。
特にトップを走るテスラが国内で苦戦。輸入車協会によると、1~7月の国内累積販売台数は3846台で前年同期(6750台)比43%急減し、2年前(1万1649台)からは67%も減少した。
国内メーカーも似たようなものだ。現代自動車の8月の国内販売実績を見ると、「コナ」を除くすべてのEVモデルの販売台数が減少した。
EVに関心があった層が購入し、残りは高額なEVの購入をためらっている。これを見てポールスターとメルセデス・ベンツ、BMW、アウディなど輸入車メーカーが大幅値引きに踏み切っている。
価格引き下げ競争で収益が悪化すれば、充電インフラ拡充計画も打撃を受けかねないというのが業界の見方だ。
充電インフラの不足は以前から指摘されており、大林(テリム)大学のキム・ピルス自動車科教授は「世界では電動化は選択ではなく必須。メーカーが自動車市場で生き残るためには充電スタンドの拡大が必要だ。販売不振が充電インフラ拡充に悪影響を及ぼす可能性は小さい」と伝えた。
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