韓国で昨年まで成長を続けてきた電気自動車(EV)の販売が今年に入って低迷し、ハイブリッド車を求める消費者が増えている。
業界によると、今年1~8月に国内で登録されたEVは約6万7600台で、昨年同期より5.7%減少した。一方、ハイブリッド車は19万8000台余りが登録され、40%以上急増した。
火災発生への懸念や充電インフラ不足、高い価格などでEVの購入をためらっていた消費者が、ハイブリッド車を選択したとみられる。
ハイブリッド車の販売急増のもう一つの要因として挙げられるのは、自動車メーカーの収益性管理戦略だ。業界関係者は「EVは、米テスラ主導で競争が激しくなり、収益を上げるのは難しい。ハイブリッド車の販売を増やしたほうが有利だ」と明かす。
現在、フルハイブリッド技術を有しているのはトヨタとホンダ、現代自動車、起亜自動車、フォードの5社程度。競争がEV市場ほど厳しくないという要因もある。
こうした状況を受けて、メーカーはハイブリッドに力を入れている。ボルボは来年からディーゼル車の生産を全面中断し、ハイブリッド車とEVのラインナップ構築に集中。電動化転換に消極的だったルノーコリア自動車とKGモビリティなど韓国の中堅メーカーも参入する計画だ。
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