2025 年 6月 27日 (金)
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韓国で読書グッズがブーム…出版業界に「光差す」新戦略

ソウルの書店(c)news1/MONEYTODAY

韓国で読書グッズ(文房具や関連アイテム)の人気が爆発的に高まり、出版業界に明るい気配が漂っている。大手オンライン書店や出版社は、紙・電子書籍の販売低迷を補うべくグッズ展開を強化している。

出版業界筋によると、主要オンライン書店ではグッズ契約数や生産量が急増している。ある店舗は「読書関連グッズの販売量は前年比28%増」と報告。別の書店では1年間に96種類・65万点ものグッズを制作し、マニア層を取り込んでいる。グッズ専用の販売スペースを設ける書店も増えている。

読書グッズは1万~2万ウォンの本より高価であるにもかかわらず、10~20代の若者を中心に支持されている。ブックカバー、本止め、ブックスタンド、洋服、雑貨、デジタル用品など、多種多様な商品が登場。SNSやコミュニティで拡散されることで、口コミ効果も大きい。実際、ある大型書店の検索ランキング上位にブックカバーが名を連ねている。

書籍フェアでもグッズの注目度が高い。最近開催されたソウル国際ブックフェアでは、「書籍展示」と「グッズ展示」がほぼ同数となり、会場は熱気に包まれた。人気グッズ(鍋敷きや応援棒、メモ帳など)は完売状態で、5日間で約15万人が来場した。

注目すべきは、「グッズ購入者の1人当たり平均購入額は書籍のみ購入者の2倍近い」というデータだ。書籍とグッズのセットは5~6万ウォンを超えるにもかかわらず、若い世代は惜しむことなく支出している。

一方、書籍だけを購入する人は徐々に減少している。電子書籍利用への不信感も影響し、関連市場が縮小する懸念がある。国内71社の出版物総売上は前年とほぼ横ばいで、オンライン書店も赤字経営が続く。

出版業界の関係者は「グッズを購入した若者の多くが、グッズから書籍へと関心を広げている。グッズ中心の戦略が、沈滞した書籍市場に活気をもたらすだろう」と語った。

(c)MONEYTODAY

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