2025 年 7月 11日 (金)
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韓国で禁止された犬肉→北朝鮮では「タンコギ」として人気

平壌市タンコギ(犬肉)料理コンクール=朝鮮中央テレビキャプチャー(c)news1

2027年から犬肉の販売が禁止される韓国とは対照的に、北朝鮮では「タンコギ(犬肉)」が今も三伏の時期に栄養補給食として推奨されている。

北朝鮮の対外宣伝用月刊誌「錦繡江山」7月号は、平壌市大同江区域にある「ムヌン・タンコギ専門店」に夏の滋養食を求めて訪れる客が多いと紹介した。

記事では「平壌には犬肉専門の食堂が多数あるが、当店は特に個性を生かして常連が多い」「店内の広い壁に並んだ数十枚の表彰状は、過去の料理大会での受賞歴を示している」と犬肉料理の人気ぶりを強調している。

朝鮮中央テレビも最近、2023年に開業した平壌・和盛地区の大型現代式レストラン「和盛閣」で犬肉料理コンクールが開催されたと報じた。これは北朝鮮で犬肉が今も食材として一般的に楽しまれていることを示すものだ。

平壌市人民委員会のチャン・ヨンミ副委員は「市内の給食・食料部門の63団体から約200人の料理人が参加し、昨年の倍に達した。犬肉スープの風味や、料理の柔らかさ・弾力などが評価基準だった」と説明した。

チャン副委員は「犬肉スープは古くから三伏の時期の滋養食とされてきた。料理技術の向上や経験の共有に役立つ機会となった」と述べ、今後も国家主導で犬肉料理の促進と技術開発を進めていく方針をにじませた。

また、平安南道平城市にある店でも道内の犬肉料理コンクールが開かれ、料理人らが出品した料理が「タンコギ本来の味と色をよく生かした」と高評価を受けたと報じられた。

北朝鮮における犬肉文化は古く、キム・イルソン(金日成)主席やキム・ジョンイル(金正日)総書記ら歴代の最高指導者も犬肉を好んだことで知られている。「タンコギ」という名称もキム・イルソン主席が「甘い味の肉」として命名したとされ、北朝鮮では最高指導者の嗜好が国民文化に反映される傾向が強い。

一方、韓国では犬肉食文化が終焉を迎えつつある。昨年1月、国会でいわゆる「犬食禁止法」が可決され、2027年2月7日から食用を目的とした犬の飼育・食肉解体・流通・販売が全面禁止となる。

(c)news1

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