
韓国でキャンプ場の事故が相次ぐ中、危険施設を強制的に是正・閉鎖できるようにする法改正の動きが出ている。地方自治体に実効性のある監督権限を与えることで、安全管理の空白を埋める狙いだ。
国会議案情報システムによると、与党「共に民主党」のチョ・ゲウォン議員は、自治体によるキャンプ場の安全点検を義務化し、不適合施設に行政処分を下せるようにする「観光振興法」改正案を代表発議した。
同法案は、危険を認識しても介入できない現行制度の矛盾を解消することに重点を置く。
文化体育観光省が提出した資料によると、2020年から2025年6月までの5年間に全国のキャンプ場で発生した事故は56件で、39人が死亡、67人が負傷した。
事故原因では「窒息」が23件(41.1%)で最も多かった。2026年2月に忠清南道扶余のキャンプ場で夫婦が死亡した事故や、2025年7月に京畿道加平で豪雨により一家3人が亡くなった事故など、人為的要因とみられる悲劇が毎年繰り返されている。
政府や自治体の点検結果でも問題は明らかだ。2024年の夏季安全点検では対象施設の43.6%(658カ所)、2023年は49.3%(589カ所)が安全・衛生基準を満たさず「是正が必要」と判定された。
しかし現行法では自治体に定期点検の義務がなく、危険を確認しても運営者に改善を「勧告」するしかない。このため実際の事故防止には限界があるとの指摘が続いてきた。
今回の改正案は、こうした「権限の空白」を埋める内容が柱となる。自治体が危険施設を確認した場合、直ちに行政措置を取れる法的根拠を明確にする。
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