韓国で一人暮らしの女性を狙った住居侵入事件が相次ぎ、不安が高まっている。女性らはドアを二重ロックにしたり、防犯カメラを取り付けたりするなど、安全策を講じている。
謎の男性が針金を使って、一人暮らしの女性の部屋に侵入しようとした事件が16日、京畿道(キョンギド)富川市(プチョンシ)で起き、入居者の20代女性がオンラインコミュニティに投稿するとともに警察に通報した。
捜査の結果、この男性が不動産会社の40代男性社員であることが判明した。男性は「競売物件の状態を確認するため訪れ、人がいないと思ってドアを開けようとした」と供述しているという。
昨年4月のある日の未明には、元同僚女性の自宅のロックを解除しようとした30代男性が、住居侵入とストーキング処罰法違反の疑いで摘発された。
韓国では最近、住居侵入事件が増加している。警察庁によると、女性が被害に遭う事件は2016年の6034件から2020年には9751件へと61.6%増加した。
かつてビラに住んでいたある女性会社員(31)は取材に対し「深夜に1人で家にいると、誰かが暗証番号を押し続けた。とても怖くて、そのまま座り込んで何もできなかった」と証言する。
別の単身女性(33)は「部屋を選ぶ時は出入り口の保安、防犯カメラの台数と位置、最寄りの警察署がどこかなどを確認した」という。さらに「宅配を頼む場合、受取人を男性の名前にして、必ず非対面で受け取る」と明らかにしている。
若い世代は、経済的事情などから防犯装置が不十分な部屋に住まざるを得ず、家庭用防犯カメラやスマート呼び鈴、二重ロック装置などを自費で設置する例が増えている。ただ、この際には家主の許可が必要になる。
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