韓国で最近、新種のフィッシング詐欺が猛威を振るっている。カード会社の顧客センターに似た番号をメールで送り、ウェブアドレス(URL)へのアクセスを誘導したり、その番号に電話をかけさせたりする巧妙な手口。詐欺グループは被害者の個人情報を盗み出してボイスフィッシングの「材料」として使用するのだ。
「カードを配達したいのですが、自宅にいらっしゃいますか」。ソウルの女性(60)にこんな電話があった。「カードの発行を頼んだ覚えがない」と答えると、相手は名前や生年月日を聞き出し、ある電話番号を伝えて「ここで確認してキャンセルすればいい」と言った。
横で聞いていた夫がその番号ではなく顧客センターの番号を検索して連絡を取ると、応対した係員が「発信を誘導する目的なので絶対その番号に電話しないでください」と注意を促した。
振り込め詐欺犯罪は昨年末から急増。警察庁によると、昨年12月の1カ月間の被害額は561億ウォン(約63億円)に上った。同年1月の257億ウォン(約29億円)と比べると、11カ月で2倍以上増えた。
被害を予防するには、身元が確認できない相手から架電やアプリの設置などを要求されたら無視することが重要だ。出所が不明な文字メッセージを受信した場合は削除しなければならない。
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