新卒者の定期採用が減る一方、能力のある人材を随時採用する企業が増加するなど採用市場が激変していることを受け、韓国では求人・求職プラットフォームの競争が激しくなっている。採用プラットフォームも細分化・高度化され、利便性が強化される傾向だ。一定年俸や投資誘致金額条件を充足する求人・求職者だけのための「専用館」ができるなど差別化・高級化も進んでいる。
総合ビジネスプラットフォーム「リメンバー」を運営する「ドラマアンドカンパニー」は国内で初めて、年俸1億ウォン(約1039万円)以上の採用だけを集めた「リメンバーブラック」をスタートした。韓国で年俸1億ウォン稼いでいる人は上位5%に過ぎない。
資格を備えた人だけが利用できるように認証制を導入している。前年度の総勤労所得1億ウォン以上を確認できた人だけが加入・照会できる。ウェブサイトで業種▽職務▽職級▽勤務地域――などの条件を選んで閲覧することが可能だ。事前に採用担当者へ相談を申し込み、疑問を解消することもできる。
「100億投資誘致企業専用館」もできた。「ウォンテッドラボ」が運営している専用館は、6カ月以内に100億ウォン以上の大規模投資を受けた55社の採用情報だけを盛り込んだ。専用館には計600件余りの情報が載せられ、開発、経営・ビジネス、デザイン、マーケティング・広告など職群別に区分されている。
また「スカウト」はキャリアコンサルティング機能を搭載した新たな採用プラットフォームを出した。人工知能(AI)による職務推薦技術を活用。求職者のキャリアを設定し、カスタマイズされた職務情報を提供、就職も助ける。
業界関係者は「直ちに業務に投入できる経歴を持つ人材を探すことが難しくなっている。採用プラットフォームも条件、年俸、評判など細分化されたオーダーメードの情報提供をさらに強化するだろう」と予想した。
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