
高級健康食品市場で、高麗人参製品が主流を占める中、「沈香」関連商品が新たな注目を集めている。忙しい日常の中で心身の安定を求める需要と、厳格な品質管理を前面に打ち出した高級化戦略が重なり、市場規模が拡大していると分析されている。
韓国の健康食品会社「KGC人参公社」によると、同社ブランド「正官庄」の沈香商品「キダリム沈香」シリーズは、2026年の旧正月シーズンの販売量が前年同期比88%増となった。全製品の中でも最も高い伸び率を記録したという。
「キダリム沈香」は沈香を主原料とし、ストレスや緊張で乱れた心身のバランスを整えることを目的とした健康食品だ。沈香は、龍涎香や麝香と並ぶ「世界三大香」の一つとされ、古医書『東医宝鑑』にも気の巡りを助ける貴重な薬材として記されている。
急成長の背景として、同社は原料の厳格な品質管理を挙げる。「キダリム沈香」は、韓国の食品医薬品安全処の基準に登録されたインドネシア産沈香(アキラリア・マラッケンシス)のみを使用。国内で初めて遺伝子分析技術を導入し、インドネシア政府機関の認証も取得している。供給契約から輸入通関まで9段階の履歴管理を実施し、原産地と品質を徹底管理しているという。
沈香原料の輸入量も増加している。食品医薬品安全処の「輸入食品検査年報」によると、韓国に輸入された沈香原料は2019年の約21トンから2024年には約101トンへと、およそ5倍に増えた。伝統的な健康素材であるロディオラ(紅景天)やサネブトナツメの種子などの輸入が停滞しているのとは対照的な動きだ。
世界市場でも成長が見込まれている。市場調査会社の分析では、世界の沈香市場は2024年の約1億4520万ドル(約217億8000万円)から、2031年には約2億430万ドル(約306億4500万円)規模まで拡大する見通しとされている。
こうした流れの中、「キダリム沈香」は発売から1年8カ月で累計売り上げ200億ウォン(約22億円)を突破した。発売後、100億ウォン到達までに1年3カ月を要したが、その後はわずか5カ月で追加の100億ウォンを売り上げるなど、急速な成長を続けている。
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