
「3000万ウォン(約300万円)の旅行商品があっという間に完売」――韓国のホームショッピング業界で、中高年(50~60代)層を中心とした“超高額パッケージ旅行”の人気が沸騰している。
現代ホームショッピングが11日夜に放送した南米ラグジュアリーパッケージ商品は、70分間の放送で目標売り上げの16倍を達成した。この商品はブラジル・アルゼンチン・ボリビア・ペルーの4カ国を14泊18日で巡るコースで、価格は出発日により2790万~2990万ウォン(約279万~299万円)に設定されていた。
会社関係者によれば、購入相談の大半は「自己投資に積極的な50~60代」だったという。
近年、東南アジアなどの短距離・低価格旅行商品には関心が薄れ、「買い物・オプションの強要にうんざりした」中高年層が、“高価格・高品質・体験重視”の長距離パッケージ旅行に殺到している。
実際、現代ホームショッピングによると、2024年に販売された旅行商品のうち、50~60代による売り上げは前年比30%増加。1000万ウォン以上のプレミアム商品に限れば、売り上げ成長率は57%に達した。今年第1四半期も同価格帯の旅行商品は前年比68%の売り上げ増を記録した。
プレミアム路線は他のホームショッピング各社にも広がっている。
ロッテホームショッピングは、1600万~1800万ウォンの「北極クルーズ商品」を販売し、300件以上の相談を記録。GSショップでは、母の日に合わせた英仏旅行(400~500万ウォン)が400件近く売れた。ホーム&ショッピングの「アラスカクルーズ10日間」も船内施設の充実で高評価だ。
さらに、「ノーオプション・ノーショッピング」構成も支持を集めている。追加料金が一切発生せず、自由度の高い旅ができるため、多少高額でも満足度が高いという。
ロッテホームショッピングでは、日本旅行の多くを追加オプションなしで提供しており、先月販売した大阪・九州のノーオプション商品は1000件近い相談が寄せられた。
業界関係者は「50~60代を中心に高額長距離旅行の需要は今後も拡大しそうだ。プレミアム商品は旅行専門のMD(商品企画者)がコース設計から関わっている」と話している。
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