2025 年 6月 12日 (木)
ホーム経済流通韓国で卵が4年ぶりの高騰…パンやアイスの値上げ懸念広がる

韓国で卵が4年ぶりの高騰…パンやアイスの値上げ懸念広がる

ソウルのある大型マート(c)KOREA WAVE

韓国で卵の価格が4年ぶりに最高値を記録し、8月まで平年より高い水準が続くと予想される。製菓・製パン・アイスクリーム業界も価格の動向を注視している。

畜産物品質評価院の畜産流通情報によると、9日時点で特卵(特大サイズの卵)30個入り1パックの小売価格は7034ウォンだった。これは前年に比べて11.8%上昇している。卵1パックの価格が7000ウォンを超えたのは2021年以来初めてだ。

卵の価格は今年3月から継続的に上昇している。今年3月の特卵30個入り価格は6393ウォンを記録し、その後4月には6844ウォン、5月は7026ウォン、6月は7029ウォンと、毎月上昇傾向が続いている。平年と比較すると、それぞれ3月は1.2%、4月は4.7%、5月は4.2%、6月は5.6%の上昇となっている。

このような価格上昇の主な原因として、3月中旬に忠清圏で発生した高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)が指摘されている。

韓国農村経済研究院は「農業観測6月号」の報告書で、「忠清圏でHPAIが集中発生し、地域間で供給量の不均衡が生じ、全国平均の産地価格が上昇した。また、低病原性AI、鶏の感染性気管支炎(IB)、チフスなどの消耗性疾病の発生により生産性も低下した」と分析した。

農村経済研究院は、7月から8月にかけて消費の減少により産地の特卵10個あたりの価格が1750〜1850ウォンと今月よりは下がるものの、前年7月と比べて7.6〜13.8%高い水準になると予想した。昨年8月と比べても8.2〜14.4%高くなる見通しだ。

これにより、卵を原料とするパン、菓子、アイスクリームなどの価格が上がるのではないかとの懸念が広がっている。実際、卵価格が急騰した2021年には製菓・製パン業界で相次いで値上げされた。

製菓・製パン・アイスクリーム業界は価格の変動を注視しているものの、現時点で値上げの予定はないとしている。ただ、製菓・製パン業界の関係者は「価格が大きく上昇しているだけに、状況を注視している」と説明した。

一方で、一部からは卵価格の上昇による影響は避けられないとの意見も出ている。食品業界の関係者は「現在、供給には問題はないが、供給元が複数あるため、個別に卵の単価引き上げについて協議している」と話した。

(c)KOREA WAVE

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