韓国でトイレットペーパーやティッシュペーパーなどに使用される輸入された衛生用紙が「国産」と偽装され、市場に出回っている問題が浮上している。特に、中国製の原材料からは大量の蛍光増白剤が検出されているのに、これを検出する適切な制度が整っていない。韓国では12日、「国産」と表示されて販売されているジャンボロール製品2つをUV検査した結果、蛍光色に光り、高濃度の蛍光増白剤が含まれていることが確認された。一方、正真正銘の国産品からは反応が見られなかった。
中国製やベトナム製の原材料から検出された蛍光増白剤の量は、韓国産の1500~2000倍に達し、一般的なA4用紙と同程度だった。これらの高濃度の蛍光増白剤は、古紙や廃A4用紙を大量に混合して製造されていることが原因と考えられる。蛍光増白剤はすべてが有害ではないが、特定の種類は皮膚疾患や消化器疾患、さらにはがんを引き起こす可能性があると学界では指摘されている。
しかし、外国製のトイレットペーパー原材料に対する検査や規制は不十分であり、食品医薬品安全処も業界からの検査要請を拒否している。パルプ価格の上昇に伴い、中国からの安価な原材料の輸入が増加し、今年上半期の輸入量は前年同期比で2.6倍となっている。この状況は、特に学校や公立病院など再生衛生用紙の優先購入義務がある施設でのリスクを高めている。
業界関係者は、衛生用紙の正確な原産地表示が消費者の安全を守る鍵であり、偽装表示の問題を解決しなければ、蛍光増白剤による健康被害を防ぐことは難しいと強調している。
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