2025 年 12月 2日 (火)
ホーム経済流通韓国でクーパン3370万人分の個人情報流出…国民の65%に相当

韓国でクーパン3370万人分の個人情報流出…国民の65%に相当

(c)news1

韓国で、eコマース企業「クーパン(Coupang)」から3370万件に及ぶ顧客アカウント情報が無断で流出していたことが判明した。総人口5168万人(2025年時点)の65.2%に相当する規模であり、個人情報保護に関する危機感が一気に高まっている。

クーパン側は11月29日、顧客アカウント約3370万件が流出したと公式に発表した。月間ユーザー数は約3438万人、うち有料会員が1500万人であり、事実上全利用者の個人情報が漏洩した格好だ。2023年に発生したSKテレコムの約2324万件を大きく上回る、韓国史上最大規模の流出とみられる。

当初、クーパンは11月19日時点で4500件程度の被害を把握していたが、その後の調査で被害範囲が数千万人規模に拡大した。

クーパンによると、流出した情報には氏名や住所などの配送先情報が含まれるものの、クレジットカードなどの決済情報は含まれていないと説明している。だが、業界関係者は、流出情報がダークウェブで販売されている可能性や、スミッシング(詐欺SMS)やフィッシング詐欺に悪用される懸念を指摘する。

韓国インターネット振興院(KISA)も「クーパンの情報漏洩に便乗した偽装メールや詐欺被害が拡大する可能性がある」として、利用者に注意を呼び掛けた。

クーパンは6月24日に不審な海外からのアクセスを検知しながら、11月中旬まで被害を把握できていなかったとされ、危機対応の遅れが批判されている。

また、関係者によれば、中国籍の元社員が関与した可能性も含め、内部による情報流出の線も浮上している。実際、警察に提出されたクーパンの告訴状には「被告不詳」と記載されており、犯行主体が特定されていない。

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