韓国仁川(インチョン)黔丹(コムダン)新都市のマンション地下駐車場崩壊後、手抜き工事に対する懸念が深まるなか、韓国土地住宅公社(LH)が発注した幸福住宅(主に若い世代の住宅不安を解消するための公営住宅)の地下駐車場で亀裂が生じた。調査の結果、コンクリートの強度が設計基準より足りないことが判明した。
LHと関連業界によると、京畿道(キョンギド)華城市(ファソンシ)新洞(シンドン)の「華城東灘(トンタン)2A57-1ブロック幸福住宅アパート」で今年5月、地下駐車場の柱と壁面に亀裂が生じた。現在は空間の一部を立入禁止にして、応急補強措置を取った状態だ。この団地は計6棟850世帯で2021年12月に竣工し、2022年6月から入居を始めた。若年層、新婚夫婦、ひとり親世帯、高齢層が住む公共賃貸住宅だ。
竣工して1年6カ月で地下駐車場に亀裂が生じた理由は、コンクリート強度不足のためだ。亀裂の原因を探るために14カ所を調査した結果、このうち71%に当たる10カ所がコンクリートの強度不足であることがわかった。LH側は「構造安全診断実施の結果、鉄筋配筋などは設計通りに施工されたが、コンクリート強度が設計強度である24MPa(メガパスカル)の71~85%水準と確認された」と明らかにした。
専門家は「直ちに崩壊しなくても、適正なコンクリートの強度を維持できなければ、今後亀裂がさらに大きくなったり、雨水が入って鉄筋に錆びが生じたり、突然多くの荷重がかかった場合は崩壊する可能性があるため、確実な補強作業が必要だ」と指摘する。
LHは入居者の安全確保のために垂直部材コンクリート増し打ちなど亀裂に対する補強を8月中には完了するという。
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