
採用合格を通知してからわずか4分後に取り消した行為は、不当解雇に当たる――韓国でこんな司法判断が示された。
ソウル行政裁判所は、金融業を営む企業が、中央労働委員会委員長を相手取り起こした不当採用取消救済再審判定取消訴訟で、会社側敗訴の判決を言い渡した。
問題となったのは、2024年4月にオンライン求人サイトでグローバル戦略・事業開発担当者を募集した件だ。応募した求職者は2度の面接を経て、同年6月4日、携帯メッセージで合格通知を受け取った。
しかし会社側は、その4分後に再びメッセージを送り、「採用を取り消す」と通知した。
これを受け、求職者はソウル地方労働委員会に救済を申請。同委員会は不当解雇と認定した。会社側は不服として中央労働委員会に再審を申し立てたが棄却され、さらに行政訴訟を提起した。
会社側は裁判で▽常時5人未満の事業場であり労働基準法の適用対象外である▽求職者は賃金目的で従属的に労務を提供する労働者ではない▽日本法人の専門経営者として採用予定で労働契約は成立していない――ことなどを主張した。
これに対し裁判所は、「メッセージで合格を通知した瞬間、労働契約は成立した」と判断した。
判決は、求人公告は労働契約に関する「申し込みの誘引」、応募は「申し込み」、面接後の合格通知は「承諾」に当たると整理。そのうえで、具体的理由を示さず4分後に採用を取り消した行為は、会社側の一方的意思による労働関係の終了であり、不当解雇に該当すると結論づけた。
また、日本法人の専門経営者としての採用だったとの主張についても、求人内容と一致せず、面接過程でも言及がなかったとして退けた。
労働関係が成立した以上、労働基準法に基づき、解雇には理由と時期を明示した書面通知が必要となる。しかし会社側はこれを怠っていた。
裁判所は最終的に、今回の採用取り消しは労働基準法に違反する不当解雇に当たると判断した。
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