韓国の首都圏広域急行鉄道(GTX)A路線の運行が始まり、北西部に住む人々にとって画期的な交通手段となっている。雲井(ウンジョン)中央駅からソウル駅までの区間は開通2週目を迎え、わずか13日間で48万人以上が利用。平日の平均利用者は3万4855人に達し、都市部の交通事情を大きく改善している。
10日朝、ソウル駅でGTX-Aを降りた利用者たちは、ほとんどが高い満足感を示した。30代の会社員は「以前は延新内(ヨンシンネ)からソウル駅までバスで40分、地下鉄で35分かかっていたが、GTXでは5分で到着する。通勤時間が大幅に短縮され、非常に満足している」と語った。
さらに、大谷(デゴク)駅からキンテックス(KINTEX)駅まで通勤する会社員も「既存の地下鉄3号線では12分かかっていたが、GTXでは4分で済む。料金は若干高いが、割引サービスを活用すればお得だ」と評価した。
また、GTXを利用した30代の会社員は「坡州(パジュ)にある実家に月1回程度帰省するが、以前はバスと地下鉄を何度も乗り継いでいた。GTXで移動時間が40分以上短縮され、効率的だ」と喜びを語った。60代女性も「坡州からソウルまで以前は1時間30分かかっていたが、GTXのおかげで40~50分で到着するようになった。これからも頻繁に利用する」と話した。
雲井中央駅では、駅構内に設置されたバス乗り換えセンターも好評を得ている。利用者の1人は「新都市として開発が進む地域に多くのマンションが建設されており、乗り換えの利便性も高い。ソウルへのアクセスが非常に良くなった」と述べた。
一方で、GTXのホームが地上から40~50mの深さにあることから、駅の出入りに時間がかかる点が課題として挙げられた。40代の利用者は「雲井中央駅からエスカレーターを利用すると、地上に出るまで8~9分かかる。エレベーターを使えない場合、時間がかかるのが難点だ」と指摘した。記者が調査したところ、エスカレーターで地上に出るのに約8分、エレベーターでは約4分だった。
国土交通省によると、昨年12月28日に運行を開始したGTX-Aの利用者数は、13日間で48万2559人に達した。同期間の水西(スソ)―東灘(ドンタン)区間の利用者数12万5110人の3.8倍にあたる。また、週末の平均利用者数は平日を上回り、利用者増加が続いている。
都市交通学の専門家は「この区間は他に選択肢となる道路や鉄道が少ない地域を通っているため、GTXの利便性が際立っている。21分でパジュからソウルへ到着するという時間短縮効果が、利用者数の増加に大きく貢献している」と分析した。さらに、今後連携交通が強化されることで利用者はさらに増加し、2028年の三成(サムソン)駅の完全開通時にはさらなる交通革命が期待されると述べた。
(c)news1