韓国で先月3日、「非常戒厳」が宣布され、軍用車両が国会に向かおうとした際、一人の男性がその前に立ちはだかり、その進入を阻止した――その人物がこのほど、自身のXで「それは自分だ」と名乗り、話題になっている。
この人物は同4日、米紙ワシントン・ポストによって取り上げられた。同紙は「ソウルでデモ隊が国会に向かう軍用車両を阻止した」「市民の一人が『俺の死体を越えていけ!』と叫んだ」と伝えていた。
動画によると、動き出した軍用車両の前に、男性が毅然と立ちはだかった。周囲の市民も加勢し、軍用車両を取り囲み、移動を阻止した様子が記録されている。
この人物はXで当時の状況について「その時は、ただ阻止しなければならないという考えしかなかった。車両が動くのを見て駆け寄り止めたが、今になって恐怖を感じている」と明かした。そのうえで「応援の言葉が心の支えになっている。一晩中ともに防いでくれた方々、国会を守ってくれた全ての人に感謝する。この理不尽な政治を変え、民主主義を守ろう」と訴えた。
この男性に対し、ネットユーザーからは「あなたのおかげで12月3日は安全でいられた」「日常に戻ることができて感謝している」など、多くの賞賛の声が寄せられた。韓国最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表もXで「この方をぜひ探してください」と投稿し、関連動画を共有していた。
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