
韓国・大田のテーマパーク「大田オーワールド」で発生したオオカミ脱走事件を巡り、「メスのオオカミを使ったおとり作戦」があったとする報道が広がったが、実際にはオオカミではなく狼犬(イヌとオオカミの交雑犬)が現場に同行していたことが分かった。
捜索に参加した民間保護施設の関係者によると、現場に連れて行かれた個体は狼犬で、メスを使って誘導する意図もなかったという。
狼犬は外見や行動の一部がオオカミに似ている一方で、人への親和性が比較的高いとされる。ただし個体によっては野生的な性質や脱走傾向が強く、一般的な飼い犬よりも管理が難しいとされる。
忠清南道錦山の動物保護施設「エンジェルホームハウス」のウォン・ジョンテ所長は「メスのオオカミとして誘導するために連れて行ったのではない」と説明した。「過去に同施設でピューマが射殺された経緯があり、今回も命が奪われるのではないかと懸念していた。少しでも役に立てばと考え、人に慣れた個体を連れて行った」と語った。
今回同行したのはオスの「イェフン」で、施設ではメスの「イェナ」も保護しているという。いずれも約10年前に捨てられていた個体を保護し育ててきた。
また施設では、脱走防止のため地面の下に金属製の格子を埋めるなどの対策を講じていることも明らかにした。
一部で広がった「メス投入による誘導作戦」について、関係者は「当初はメスを連れて行く案もあったが、実際にはオスが同行した。そもそも誘導目的ではなかった」と否定した。さらに、発情期でなければ匂いによる誘導も期待できないとして、作戦の有効性にも疑問を示した。
所長は「重要なのは殺さずに捕獲することだ」と強調した。
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