ソウル市内の交差点で最近、横断歩道を渡っていた歩行者が右折中の車両にはねられ死亡する事故が相次いで発生している。韓国では、車は日本とは逆の右側通行のため、「右折」は日本の「左折」に相当する。現行法上、歩行者がいる場合、右折車には一時停止義務があるが、関連事故が絶えない。
一方で、昨年改正された右折車関連法が十分に周知されていないという指摘も出ている。専門家は、警察とメディアの十分な広報や啓蒙活動を通じた注意の伝達が必要だと指摘している。
ソウル市銅雀区(トンジャクク)の三叉路で13日午前、横断歩道を渡っていた70代の女性がバスにはねられ死亡した。ソウル銅雀警察署は、交通事故処理特例法上の致死容疑で60代のバス運転手を立件した。
事故が起きた横断歩道は歩行信号がないところで、歩道と交通島をつなぐ横断歩道だったという。バスは右折しながら一時停止をしないまま走行し、歩行者に気づかなかったという。
10日にも同市広津区(クァンジング)広壮洞(クァンジャンドン)の三叉路でも、横断歩道を渡っていた70代の女性が右折していたダンプトラックにはねられて死亡する事故が発生した。女性は歩行者の信号に合わせて道を渡っていたが、運転者は歩行者を認知できず、そのまま走行して事故が起きた。
昨年7月から道路交通法が改正され、運転者は交差点右折時、信号の有無に関係なく歩行者がいる場合、横断歩道直前(停止線)で一時停止しなければならない。前方の車両の信号が赤色の時に右折する場合、横断歩道前の一時停止義務に歩行者が「通行する時」だけでなく「通行しようとする時」まで含まれている。
しかし、現場では依然として改正法が徹底されていないようだ。
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