2025 年 10月 27日 (月)
ホーム政治韓国、KF-21戦闘機に国産6種ミサイル搭載へ…地上・空中・海上の標的対応、電子戦能力も視野

韓国、KF-21戦闘機に国産6種ミサイル搭載へ…地上・空中・海上の標的対応、電子戦能力も視野

(c)news1

韓国が開発中の国産4.5世代戦闘機「KF-21」に、6種類の国産航空兵器システムを搭載する計画が明らかになった。空対空・空対地ミサイルに加え、空対艦ミサイルやスマート巡航ミサイル、ジャミング(電子妨害)対応兵器まで視野に入れ、海外製ミサイルに匹敵するかそれ以上の性能を目指すという。

韓国の防衛産業企業LIGネクスワンは10月24日、京畿道高陽市のKINTEXで開かれた「ソウル国際航空宇宙・防衛産業展(ADEX 2025)」で、KF-21用航空兵器6種を公開した。

まず開発が進むのは長距離空対地誘導弾(KALCM)。同社ミサイルシステム1事業部首席マネージャーのイ・スンジェ氏は「韓国空軍が運用中の独製タウルスに相当する武器体系と考えれば分かりやすい」と説明した。タウルスはドイツとスウェーデンが共同開発した巡航ミサイルで、射程は500km超、弾頭重量は約480kg。精密誘導・ステルス性能・貫通力に優れる。

短距離空対空誘導弾(SRAAM)は開発を控えており、イ・スンジェ氏は「ドイツ主導のIRIS-Tと同等かそれ以上の性能を目指す」と述べた。

IRIS-Tは射程25km、速度マッハ3で、フレアや電子妨害にも強く、後方への発射も可能な高機動ミサイルだ。

中長距離空対空誘導弾(LRAAM)は2026年の国家プロジェクトとして開発が進められる見通しで、現在KF-21に搭載されている英仏など共同開発の「ミーティア」の代替を視野に入れる。

ミーティアは射程200km以上、速度はマッハ4以上。全飛行区間で高速度を維持し、回避行動を取る標的にも高い命中率を誇る。

KF-21の対艦能力強化のため、スタンド・オフ空対艦誘導弾(SASM)も将来的に開発予定。詳細は明かされていないが、沿岸防衛や海上優勢確保に向けた布石とみられる。

LIGネクスワンは政府プロジェクトとは別に▽L-MSM(Modular Smart Missile)=モジュール型スマート巡航ミサイルで、搭載弾頭により空対地攻撃、通信妨害(ジャミング)など多機能対応可能▽L-MCM(Multi-purpose Cruise Missile)=空対地・空対艦任務を担う多目的巡航ミサイル。L-MSMに比べ汎用性は低いが、弾頭の破壊力を強化予定――の2種を独自に開発している。

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