2024 年 12月 21日 (土)
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非効率的なプロデュースへの批判 [KWレポート K-POP激変 (8)]

カカオロゴ(写真=同社提供)(c)NEWSIS

SM経営権を巡る激しい争いが予想されるHYBEとカカオの間で、SMはどちらが勝ってもマルチレーベル体制を導入することになる。これまでSMは、イ・スマン氏の1人プロデュース体制で長い間やってきた。このような体制は、多様なグループが属する会社に「一貫性」を与えることができるいという長所はある。しかし、順番にチームのアルバムが発売され、チームごとに活動空白期間が長くなる。

◇マルチレーベルで相乗効果

グループのアルバム発売と活動が収益と直結し、すぐにアルバムを出す最近のK-POP企画会社の流れと違うのだ。行動主義ファンド「アラインパートナーズ」がSM経営陣にイ・スマン氏の個人会社「ライク企画」との契約を終了させろと要求したのは、イ・スマン氏に過度なロイヤリティが支払われていた点が最も問題視されたが、彼に集中する非効率的なプロデュースシステムを改善すべきだという理由も含まれていた。

HYBEはマルチレーベルを最もよく運営し、相乗効果を出した会社だ。会社のベースキャンプ格であるグループ「BTS(防弾少年団)」や「TOMORROW X TOGETHER(トゥモローバイトゥギャザー)」を基盤にし、SEVENTEENのPLEDISエンターテインメントを手始めにGFRIEND(ジーフレンド)のソースミュージック(現在はルセラフィム所属)、ジコのKOZエンターテインメントなどを相次いで買収した。SM理事出身のミン・ヒジン代表率いるレーベルであり「NewJeans(ニュージーンズ)」が所属する「ADOR」を新規レーベルに立て「HYBEレーベルズ」ブランドを強固にした。

◇レーベルの多角化

娯楽大手CJエンターテインメント(CJENM)と合作レーベル「ビリー・フラップ」には「ENHYPEN(エンハイプン)」が所属した。これらのレーベル効果は最近ピークに達している。最近、音源チャートの上位圏は、トップを独占しているNewJeansをはじめ、HYBEレーベルズ所属のグループで埋め尽くされていると言っても過言ではない。互いに健全な競争をしながら駆け引きをしているのだ。ほぼ同じ時期にデビューした「LE SSERAFIM(ルセラフィム)」とNewJeansが代表的だ。時差が多少あるSM所属のグループとは異なり、HYBEレーベルズは同時多発的に所属アーティストのアルバムを発売し、チャート順位に隙間を作らない。

HYBEがSMを買収することになれば、このようなレーベルの多角化はさらに強固になるものと見られる。パン・シヒョクHYBE議長の性向から、各チームのプロデュースにある程度神経を使うだろうが、アドアのように、いったんSMを独自のレーベルとし、大きな絵だけを描くことも可能だ。

カカオが買収してもマルチレーベルは強化される。すでにSM現経営陣はカカオと戦略的提携を発表し「イ・スマン時代の終焉」を告げ「SM3.0」を宣言した。所属アーティストを5+1個の制作センターとして区分すると言ったが、これはマルチレーベル体制だ。カカオの子会社カカオエンターテインメントもIU(アイユー)が属したEDAMエンターテインメント、「MONSTA X(モンスタエックス)」や「IVE(アイヴ)」が属したSTARSHIPエンターテインメント、「Apink(エーピンク)」や「THE BOYZ(ザボーイズ)」などが属したISTエンターテインメントなどのレーベル体制だ。この他に映像コンテンツ・俳優所属事務所などのレーベルを多数保有している。

(つづく)

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