新型コロナウイルス感染拡大により食品の配達が大幅に増え、配達員(ライダー)確保のための配達アプリ間の競争がし烈になっている。配達件数によって一定金額を支給する多様なキャンペーンを掲げ、地方都市のライダーにはソウル市江南(カンナム)地域にまで遠征する人もいるという。
業界関係者によると、出前アプリ「配達の民族(ペミン)」や、クーパンの飲食配達サービス「クーパンイーツ」の基本配達料は、1件当たりそれぞれ3000ウォン(約290円)、2500ウォン(約240円)。ただ、配達を督励するため、多くは別途の金額を追加で支払う。両社は、甘いものの配達競争を繰り広げており、素早い配達に向けて多様なキャンペーンを適用している。
ペミンでは最近、一定の配達件数や配車受諾率、顧客満足度を満たす場合、基本配達料の最大15%まで払う。クーパンイーツも先月、配達件数別に等級を分け、追加金額を支給している。これ以外にも、ピークの時間帯には1件当たりの配達料を引き上げ、ライダーを誘致している。
特に出前注文が多いソウル市の江南(カンナム)、瑞草(ソチョ)、松坡(ソンパ)は実証試験の基盤としての性質もあるため、多様なマーケティングが進められている。クーパンイーツは昨年末、江南で最大3万ウォン(約2893円)の配達費キャンペーンを繰り広げたこともある。オンラインのライダーコミュニティで1日30万ウォン(約2万8933円)以上の高収益が認められる場所も大部分が江南地域だ。
このため、釜山(プサン)、大田(テジョン)など地方都市で活動するライダーが、江南地域に遠征配達に来ることもある。地方では配達注文そのものが不足し、1日10万ウォン(約9644円)程度の収益にとどまっているが、江南地域では30万ウォン以上の収益も可能だということだ。
ライダーコミュニティでは最近、釜山から江南地域に上京し、5日間配達したという書き込みが話題になっている。このライダーは5日間で計42時間働き、136万ウォン(約13万1150円)の収益を上げたと明らかにした。ソウルに遠征に来たライダーらは、ゲストハウスなどに寝泊まりしながら、配達しているそうだ。
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