
北朝鮮が今後5年間の国政運営の方向性を定める朝鮮労働党第9回大会を、早ければ今月20日に開幕する見通しとなった。キム・ジョンウン(金正恩)総書記の娘が大会に姿を見せるか、またキム総書記が後継構想に言及するかが注目されている。
党機関紙・労働新聞は、キム総書記主宰のもと7日に党中央委員会本部で政治局会議が開かれ、「朝鮮労働党第9回大会を2026年2月下旬、革命の首都・平壌で開会する決定書が全会一致で採択された」と報じた。
専門家の間では、キム総書記が2025年9月に「革命伝統の継承、後備隊育成の問題が立派に解決された」と自評した発言を踏まえ、今回の党大会で、娘の個人の名指しがなくとも、事実上の「4代世襲」を内外に既成事実化する方針が明文化される可能性が高いとの見方が出ている。
娘は2025年9月、キム総書記が戦勝節行事で中国を訪れた際に同行し、その姿が住民も目にする労働新聞に掲載され、後継者説が一段と強まった。
統一研究院のパク・ヨンジャ先任研究委員は、脱北した軍出身者の証言として、北朝鮮の将官層が娘を「尊敬するご息女」「新星の女将軍」と呼び、学習資料では「核開発に参加した」「未来社会を率いるコンピューターの天才」と宣伝していると指摘した。キム総書記の唯一指導体制を強化しつつ、後継問題の基本路線が4代世襲に定まったことを示すとの分析だ。
同研究院のパク・ウンジュ研究委員も、近年の報道写真で娘が父と並んで歩いたり、時に父より中央に配置されたりする例が増えたと分析する。最高指導者の神聖性を強調してきた従来の演出から外れ、住民に娘を「保護される子ども」ではなく「公認された指導的存在」として内面化させる効果を狙ったものだという。
2022年11月の初登場後、娘が錦繍山太陽宮殿を公開参拝したことも、後継者説を再燃させた。国家安保戦略研究院のイ・サングン責任研究委員は、今年元日の参拝で娘を父より中央に置いた演出は、後継イメージを本格提示する意図だとみる。
また、娘はまだ幼いが、キム総書記が内外の行事に同伴させ存在感を高めるのは、自身の急変事態に備える側面もあるとの指摘がある。2008年にキム総書記の父キム・ジョンイル(金正日)総書記が脳卒中で倒れた当時、キム・ジョンウン総書記は24歳で公式職もなく、住民にほとんど知られていなかった。
2026年初め、ロシア派兵部隊を顕彰する「海外軍事作戦戦闘偉勲記念館」の建設現場で、娘がキム総書記と並んで鍬を手にする写真が公開されたのも、後継者教育の一環として「愛民的指導者像」を築く狙いと分析されている。
一方で、娘は2013年生まれと推定され、現在13歳前後だ。党規約では18歳以上でなければ入党できず、今回の大会で公式職を与えるのは難しいとの見方も根強い。
慶南大学極東問題研究所のクァク・ギルソプ招聘研究委員は、娘の活動や呼称は宣伝当局が演出可能で、キム総書記自身もまだ若いと指摘する。キム総書記は2021年1月の第8回党大会で、総書記の代理にあたる「党第1書記」職を新設しており、10代前半の娘を早期に指名する必要性は低いとの分析だ。
第9回党大会が「2月下旬」とされたのは、当初予想の上・中旬より遅い。2月16日のキム・ジョンイル総書記の生誕日を盛大に祝った後、祝賀ムードを継続する意図があるとの観測が出ている。準備期間が長引いた背景には、地方発展政策や平壌5万世帯建設、農村住宅整備など、経済分野の成果を最大化する狙いがあるとみられる。
過去の例では、第7回大会は政治局会議報道から10日後、第8回は8日後に本会議が始まった。今回はそれ以上の準備期間が見込まれ、20日以降の開幕が有力だ。会期は4~5日間と予想される。
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