2025 年 5月 31日 (土)
ホーム政治北朝鮮金正恩総書記、軍高官会議を開催…駆逐艦転覆事故後に「軍心引き締め」狙いか

金正恩総書記、軍高官会議を開催…駆逐艦転覆事故後に「軍心引き締め」狙いか

2025年5月28日、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記が主宰した党中央軍事委員会の会議=労働新聞(c)KOREA WAVE

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記が28日、党中央軍事委員会の拡大会議を主宰し、「鉄のような規律の確立」などを議題に軍内部の引き締めを図った。今月21日に発生した5000トン級新型駆逐艦の進水式事故を受け、動揺した軍内部の士気を立て直す意図があるとみられる。

党機関紙「労働新聞」によると、会議では、各軍級組織内の政治機関の機能強化、革命的統率体制の徹底、鉄の規律と制度の確立といった事項が重点的に討議された。キム総書記は「各級党組織と政治機関の役割を絶えず向上させることで、軍建設と軍事活動における全ての問題を円滑に解決できる」と強調し、党の軍事路線を一貫して貫徹する重要原則と課題を提示したという。

これは、各軍部隊において思想統制を担当する党組織に対し、政治思想活動をさらに強化するよう指示したものと解釈される。軍内で事故が相次ぐ中で、内部引き締めと忠誠心の再確認が求められている形だ。

また、同会議では6人の軍団級指揮官と砲兵局長・保衛局長の人事が発表され、一部政治委員の交代も決定されたが、具体的な氏名などは明かされていない。

このほか、重要施設建設の推進、国家安全に関する戦略的優位確保のための軍事対策、国防科学および工業分野の新たな計画承認なども議題に上がった。

さらに労働新聞は、キム総書記が29日に朝鮮人民軍の大連合部隊砲兵区分隊の砲撃競技を視察したことも報じた。キム総書記は「いつ、いかなる状況でも即時に命中弾を撃てる万能砲兵として育てなければならない」「現代戦の様相に即応する砲兵戦力の質的向上が進行中」と成果を評価した。

(c)news1

RELATED ARTICLES

Most Popular