2025 年 9月 2日 (火)
ホーム政治北朝鮮金正恩総書記、専用列車「太陽号」で20時間の旅…2019年と同じルートで訪中か

金正恩総書記、専用列車「太陽号」で20時間の旅…2019年と同じルートで訪中か

キム総書記の専用列車の推定ルート図(c)news1

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記が9月1日、中国で開かれる抗日戦争勝利80年記念行事に出席するため、専用列車「太陽号」に乗り込み訪中の途についた。複数の韓国政府関係者によると、平壌から北京までの所要時間は約16〜20時間で、2日に到着する可能性が高い。

中国鉄路総公司の公式予約サイト「12306」では、9月1、2両日に遼寧省丹東から北京へ向かう列車が一時運休となっており、キム総書記訪中の影響との見方が強まった。

通常の高速鉄道で丹東―北京間は約1000キロだが、太陽号は時速50〜60キロで運行するため、最長で丸1日かかる。ルートは平壌から新義州、丹東、瀋陽、天津を経て北京へ至ると予測される。これは2019年1月の前回訪中時と同じ経路で、安全性が検証済みである点から再び選ばれる可能性が高い。

韓国・統一研究院のホン・ミン首席研究委員は「昨年の洪水や今年の豪雨で鉄道施設の管理状況が変数になる可能性はあるが、代々の指導者が利用してきた路線でノウハウも蓄積されているため、既存ルートが有力だ」と分析した。さらに「安全性だけでなく、先代と同じ道をたどるという歴史的・象徴的意味も大きく、記録映画などの宣伝にも利用されてきた」と付け加えた。

キム総書記はこれまで4度の訪中経験があり、2018年3月と2019年1月には専用列車を、同年5月と6月には専用機「チャムメ1号」を使用した。しかし「チャムメ1号」は旧ソ連製イリューシンIL-62Mを改造した老朽機で、安全性をめぐる懸念から2018年以降の使用は確認されていない。

一方、太陽号は「動く要塞」と呼ばれるほど強固に造られている。車体や床、窓は厚い鋼板で覆われ、爆発物にも耐えうる設計だ。内部には執務室、寝室、会議室が整備され、最先端の武装・通信機器も搭載されている。専用車両や随行員用の客室も併設され、長距離移動の際にも宿泊や執務をできる仕様となっている。

(c)news1

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